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2014年06月15日

家族の絆

先月末に末期がんで闘病中の方の疼痛緩和のための、マッサージ、はり治療の役割をいただいた。


その方は4回目の最後に治療に伺った2日後に御家族に見守られ、旅立たれた。


どの治療でもそうだが、自分が今できる万全の準備をして、一回一回その時できる最高の治療ができるように努めている。


しかしそれでも後になってあの時はああした方が良かったんじゃないか、あの一本の鍼は本当に必要だったのか、もっといい治療ができていたらもっと楽になってもらえたんじゃないかとかいろんな思いがでてくる。


そんな中、ご家族の方からご連絡をいただき、ご焼香にうかがった。


亡くなる直前に、ずっと昏睡状態だったにもかかわらず、ぱっと目を開き、両傍らにいる御主人と息子さんの手を握り、「ありがとう・・・」といって、そのすぐあとに息を引き取られたという。


なんという家族への思いの強さ!その話をきいて、涙が出そうになった。


そして、眠れない夜を過ごしながら、夜明けがくると、寝ずに看病をし脚をさすり続けていた御主人と、「もうすぐ軽部さんがマッサージにくるよ。」といって楽しみにしてくれていたこと、治療のあとはぐっすりとお休みになっていたことなどをお聞きして、少し救われた気持ちになった。


看病する側、される側、その大変な状況をつなぎとめるのは、まさしく絆であり、愛である。そんな御家族の方々に寄り添い、励まし、力を与えることができるような治療師でありたい。
一年後に一年前の自分をみて、まだまだ未熟だったと思えるくらい成長していたい。


今回大切なご縁をいただいた、故人のご冥福を心からお祈り申し上げます。


そして献身的に奥様を支え続けた御主人をはじめ、ご家族の皆様の末永いお幸せを、心よりお祈り申し上げます。




  • Posted by 軽部 聡  at 07:04 │Comments(0)

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